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イチロー 現役引退を発表

 マリナーズのイチロー外野手(45)が21日、アスレチックスとの開幕2戦目終了後に現役引退を表明した。2試合連続の「9番・右翼」で先発出場。この日は三邪飛、二ゴロ、見逃し三振、遊ゴロだった。試合後には、帰らずにイチローの名をコールするファンの前に再び姿を現し、グラウンドを回り、手を振って感謝の意を示した。

 その後、マリナーズが公式サイトでイチローの引退を発表。その後、イチローが引退を記者会見を行い、「今日のゲームをもって現役生活に終止符を打ち、引退することになりました。この25年間を振り返るにはあまりにも長い時間だったので、ここで一つ一つ振り返るのは難しいのですが、ここまで応援してくださった方々への感謝の思い、球団関係者、チームメートに感謝したい。」と話した。

 また「引退を決意したことに後悔はあるか」と聞かれると「球場での出来事、あんなものを見せられたら後悔などあろうはずがありません。もちろんもっとできたことはありますが、結果を残すために自分が頑張ってきたこと、自分なりに頑張ってきたと言えるので」と胸を張った。

 「50歳まで現役」――。イチローが常々、口にしてきた領域にたどり着くことはできなかった。メジャーデビューの01年から前人未踏の10年連続200安打を達成したが、ここ数年は出場機会の減少とともに持ち前のバットコントロールも陰を潜めるようになった。マーリンズに在籍した17年は代打中心となり、打率・255。昨季は古巣マリナーズに6年ぶりに復帰したが、わずか15試合出場で打率・205と結果が出ず、5月3日にメジャー40人枠を外れ、会長付特別補佐に就任する異例の措置が取られた。

 今年1月にマイナー契約を結び、再び「選手」として戻ってきた2月のキャンプ。「“イチロー選手”って呼ばれるのは気持ちいいね。僕にとっては大きな記念日」と晴れやかな表情を浮かべたが、オープン戦では苦しんだ。昨年5月2日を最後に試合に出場していなかったブランクは大きく、巨人とのプレーシーズンマッチ2試合も含めて31打数2安打、打率・065。24打数連続無安打で、日米通算28年目の開幕を迎えていた。

 それでもイチローが残してきた足跡は永遠に色あせることはない。オリックス時代はNPB初のシーズン200安打、7年連続首位打者などの偉業を達成。01年に海を渡ると、当時パワー全盛だったMLBにスピードと技術で挑み、次々に安打記録を塗り替えた。04年にマークしたシーズン262安打は不滅の大記録。16年には米野球殿堂入りの基準となるメジャー3000安打に到達した。通算安打は日米合わせて4367本だった。

 多くの人々に勇気と感動を与えた濃密な野球人生は28年で幕を閉じることになった。まさに「時代」を駆け抜けたイチローは、平成の終わりとともにユニホームに別れを告げた。

【最終更新日】 2019年3月22日(金)